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よくある質問集

目次

このフォントについて

Q. このフォントはどのようにして作られたのですか?

Rounded M+ は、角ゴシック体のフリーフォントである M+ OUTLINE FONTS を一括自動処理でラウンド加工して作成しました。作成手順は伊藤ひろ氏のブログ記事「フリーフォントM+を丸ゴシック化」に詳細にまとめられたものに沿っています。その他、個人的に記した制作上の追記事項は制作メモにまとめています。

Q. 「自家製」とはどういう意味ですか?

Rounded M+ は、もともとは伊藤ひろ氏が制作し、ブログ記事「フリーフォントM+を丸ゴシック化」で作り方の手順とともに公開されたフォントです。本サイトで配布している自家製 Rounded M+ は、私 MM が M+ OUTLINE FONTS の最新版をもとに、同じ手順で新規に作成したものです。この自家製 Rounded M+ は、伊藤ひろ氏の Rounded M+ の最新版ベースが欲しいなどの個人的動機から作られたため、互換性があり、書体名と字体が同一です。そのため、フォントの名称は変更せず、配布を行っている当サイト上においては、便宜上区別を付けるため、「自家製」の名称を冠しています。

※ Rounded M+ の名前を冠したフォントを新規に公開することについては、伊藤ひろ氏より、事後ではありますが快諾を頂いています。ありがとうございます。

Q. Rounded M+ のような字体・フリーライセンスの角ゴシック体はありますか?

Rounded M+ は、角ゴシック体のフリーフォントである M+ OUTLINE FONTS をもとにして作られています。ライセンスも同一でとても品質が高いフォントですので、あわせてのご活用をおすすめします。

Q. 「1c」や「2m」などの違いがわかりません。

以下の組み合わせにより構成されています。全てインストールする必要はなく、必要に応じて取捨選択してもかまいません。詳しくは、M+ OUTLINE FONTS の書体解説をごらんください。

  • 1 / 2 … かなの形状、漢字のサイズが異なります。英数字も、一部文字が差し替えられています
    • 1 ... 直線処理と柔らかな曲線の対比が特徴的
    • 2 ... 従来的なゴシック体の雰囲気を残しつつ現代的な表情も併せ持つ
  • p / c / m / mn ... 英数字の形状が異なります
    • p ... 明るく伸びやかなデザインを心がけた
    • c ... 文字組みの時のまとまりの良さを意識して再設計された
    • m ... 等幅。識別性を重視しつつ素直な字形を目指した
    • mn ... 等幅。コーディングのための新しいデザイン性を意識した (1 のみ)

Q. Rounded-X M+ や、Rounded-L M+ は具体的にどう違うのですか?

  • Rounded-L M+ ... Thin (極細) を基準に丸みを設定。Thin においてちょうどよい丸みとなっています。太いウエイトでは、角ゴシックの雰囲気を残したまま、ほんの少しの丸みを持っています。
  • Rounded M+ ... Medium (標準) を基準に丸みを設定。ほどよい丸さで、従来の Rounded M+ とも互換性があります。
  • Rounded-X M+ ... Black (極太) を基準に丸みを設定。太いウエイトにおいて、ほぼ角が取れた字体となっています。中間くらいのウエイトにおいても、線の曲がり角がさらに丸くなることで、より丸ゴシックらしい柔らかさを持っています。

Q. 太い文字で、一部の線がうまく丸まっていないところがあります。

丸め処理時の問題

初期のバージョンの Rounded M+ では、一度全ての線をひとつに結合してから丸め処理を行っていたため、特に太いウエイトにおいて、上記のように線の角が他の線に刺さっているときに、その角が角とみなされず、丸められないという問題が多くの文字で見られました。

2014 年 2 月に公開した Ver.1.058.20140226 において、丸める自動処理を見直し、さらに漢字以外の文字については個別に手調整を行ったため、多くの文字で上記の現象が改善されました。一方で、漢字に ついてはまだ上記の問題が残っている文字が多く残っています。これを解決するには文字単位で個別に対応する必要があり、今後どう改善していくかは検討中で す。

Q. 細い文字で、文字の直角部分がきれいではないように見えます。

文字の直角部分

細 いウエイトにおいて、文字の太さを丸め具合が上回ってしまうため、このような形状となっています。これは本家 Rounded M+ からある特徴となっていますが、あえてこのままにしています。ちなみに、Rounded-L はもともと Thin (極細) におけるこの問題を解決するためだけに作られました。

  • Thin (極細) は Rounded-L の利用をお勧めします。
  • Light (細字) は Rounded-L もしくは Rounded 無印の利用をお勧めします。

Q. 太くない文字において、無印、L、X の違いが分かりません。

3種類の比較

Regular (標準) を例に取ると、以下のような違いがあります。

  • Rounded-L は、線の切れ目、直角の部分の丸みが最小限になっています。
  • Rounded 無印は、線の切れ目が最大限に丸くなり、直角の部分も丸みが増しています。
  • Rounded-X は、直角の部分の丸みがさらに増して、より丸ゴシックらしい形になっています。

Q. なぜ、Rounded-X に Thin (極細) がないのですか?

幻の Rounded-X M+ Thin

Rounded M+ は、無印、L、X それぞれ、全ての文字の太さに対して同一のパラメータで丸める処理をしています。もっとも丸め度合いが強い Rounded-X においては、Thin (極細) の文字の太さよりも丸まりが上回ってしまい、破綻を来してしまいます。生成の過程においてフォントファイルとして一旦生成されていますが、正常に表示され ないので、配布パッケージから省き、無かったことにしています。どのように破綻しているかを上図に示しますので、お察しください。

使用方法について

Q. フォントをインストールする手順を教えてください。

Windows の場合

  1. ダウンロードした 7z もしくは zip ファイルを解凍します。
    • 7z 形式の解凍は 7-zipLhaForgeLhazExpLzh(個人利用のみ無償) など複数のフリーソフトで対応しています。わからなければ、まずは前述のソフトのいずれかをインストールしてみてください。また、zip 形式の解凍にソフトは必要ありません。
  2. エクスプローラーを開き、解凍したファイルの中から、インストールしたいフォントファイルを選択します。
  3. 右クリックし、メニューから「インストール」を選択します。
  • もしくは、展開したファイルの中から、エクスプローラーを使い、インストールしたいフォントファイルを以下の場所にコピーします。
    • フォントフォルダ (C ドライブに Windows をインストールした場合、C:\Windows\Fonts)
  • すでにインストール済みのフォントを新しいバージョンに更新する場合は、エクスプローラーでフォントフォルダ (C:\Windows\Fonts) を開き、以前のフォントを削除してから行ってください。
    • Windows 7 以降ではフォントの上書きインストールが可能となっていますが、実際には上書きしておらず、以前インストールしたファイルがゴミとして残り、ハードディスクの容量を圧迫してしまいます (参考ブログ記事: Windows7のフォント上書きインストールはファイルを削除していない - itouhiroメモ)。
    • フォントが使用中になっており削除できない場合、Windows を再起動したり、常駐しているアプリケーションを終了させたりすることで改善する場合が多いです。

Mac OS X の場合

  1. ダウンロードした 7z もしくは zip ファイルを解凍します。
    • 7z 形式の解凍は The UnarchiverKeka など複数のフリーソフトで対応しています。わからなければまずは前述のソフトのいずれかをインストールしてみてください。また、zip 形式の解凍にソフトは必要ありません。
  2. Finder を開き、解凍したファイルの中から、インストールしたいフォントファイルをダブルクリックします。
  3. Font Book でフォントが開かれ、そのフォントの見本が表示されますので、見本の下にある「フォントをインストール」ボタンを押します。
  • もしくは、解凍したファイルの中から、Finder を使い、インストールしたいフォントファイルを以下の場所にコピーします。
    • その Mac を使用するすべてのユーザが使用する場合 : Macintosh HD/ライブラリ/Fonts
    • 自分だけが使用する場合 : Macintosh HD/ユーザ/<自分のユーザ名>/ライブラリ/Fonts

その他の OS の場合

Q. 特定の漢字が表示されません。

2014 年 9 月の最新版現在、JIS 第一水準漢字 2,965 字全てを網羅して収録されていますが、JIS 第二水準漢字の収録文字数は 3,390 文字のうち半分超の 1,860 文字ほどとなっています。ほとんどの文章や単語は現在収録されている漢字で十分に表現できますが、難しい固有名詞や熟語において、まれに収録されていない 漢字に当たることもあるかと思います。

Rounded M+ のもとになっている M+ OUTLINE FONTS は、現在も開発中のフォントです。それぞれの文字は、デザイナーの森下浩司氏の手により 1 文字ずつ手作業でデザインされていますので、年単位という気が遠くなりそうな制作期間が必要となります (2003 年 10 月に制作開始されたので、まもなく 10 年目になります。正直ものすごいと思います)。

M+ OUTLINE FONTS のまだ不足している漢字は現在進行形で少しずつ制作されていて、M+ LOG という開発ブログにて、最新の状況がご覧いただけます。漢字の制作順や、追加のリクエストについては、こちらの記事で説明されています。リクエストは、M+ LOG の最新記事のコメント欄 (WRITEBACK) に記載することで、随時 QUEUE (制作順のリスト) に取り入れられます。

Rounded M+ は、M+ OUTLINE FONTS の成果に追従して、不定期にバージョンアップしていく予定です。

また、自家製 Rounded M+ の不足している漢字を源ノ角ゴシックで補った Rounded Mgen+ というフリーフォントを当サイトで公開しています。こちらはライセンスが Apache License Version 2.0 であるという違いがありますが、JIS 第 4 水準までの漢字を網羅していますので、システムフォントとして多くの漢字を使用されたい方にはオススメです。

Q. 縦組みに用いると表示がおかしくなります。

最初期の自家製 Rounded M+ には、どのアプリケーションでも縦組み (縦書き) に用いると表示が乱れるというバグがありました。これは、2013 年 12 月にリリースしました Ver.1.057.20131215 にて改善しました。ぜひ新しいバージョンをダウンロードしてお試し下さい。

最新版において縦書き使用の確認が取れているアプリケーションは以下の通りです (Windows 7 および Mavericks 環境下)。

  • Adobe Photoshop CS2 (Win) / CS6 (Win, Mac)
  • Adobe Illustrator CS2 (Win) / CS6 (Win, Mac)
  • Adobe InDesign CS2 (Win) / CS6 (Win, Mac)
  • Microsoft Word 2010 / 2013
  • Microsoft Publisher 2013
  • LibreOffice 4.1 / 4.2 Writer (Win, Mac)
  • LibreOffice 4.1 / 4.2 Draw (Win, Mac)
  • CorelDraw X6
  • 一太郎 2013 / 2014
  • 花子 2013 / 2014
  • パーソナル編集長 Ver.10

以 下のアプリケーションでは、文字そのものは正常に表示されますが、横書きのときに行間として用いられる幅が、縦書き時は文字間として扱われてしま い、文字間隔が不自然に開いてしまいます。この現象は行間が広い他の市販フォントでも再現するため、フォントデータの不具合ではなく、アプリケーション側 のバグと思われます。

  • ComicStudio 4.0 (Win)
  • IllustStudio
  • CLIP STUDIO PAINT Version 1.4.1 以前 (Win / Mac)
    ※Version 1.4.2 以降ではソフト側の機能が改善されているため、問題ありません

Q. Web フォントに使おうと思いましたが、フォントが認識されません。

最初期の自家製 Rounded M+ には、Mozilla Firefox および Google Chrome において、Web フォントに使おうとしてもフォントデータが認識されない (不正なデータとしてはじかれる) バグがありました。これは、2013 年 12 月にリリースしました Ver.1.057.20131215 にて改善しました。ぜひ新しいバージョンをダウンロードしてお試し下さい。

Q. Adobe Photoshop や Illustrator, InDesign で、フォント一覧に各ウエイトがばらばらに登録されています。

以前のバージョンの自家製 Rounded M+ では、Windows 環境の Adobe 製ソフトで使用した際に、フォントファミリー (Rounded M+ 1c, 1p, 2c などのまとまり) ではなく、各ウエイト (1c heavy, 1c medium, 1c regular など) がばらばらになって、フォントファミリーのリストに登録されてしまっていました。

これは、2014 年 1 月 7 日に公開した最新版で改善されました。最新版に差し替えていただければ改善され、フォントファミリーとウエイトが個別に選択できるようになります。

なお、Adobe 製のソフトはフォントのリストをキャッシュとして保持しているため、フォントを入れ替えるだけでは改善されない場合があります。この場合は、「おかしいなと思ったら:Windows 版 Illustrator CS6」 を参考に、フォントリストのファイルである「AdobeFnt_OSFonts.lst」を削除したうえでアプリケーションを起動すると改善されます (その他の環境設定などを削除する必要はありません。また、前述のサイトは Illustrator CS6 における説明ですが、他の Adobe アプリケーションやバージョンにおいてもおおむね共通です)。

Q. 古い PhotoShop や Illustrator (CS よりも古いバージョン) で文字が表示されません。

自家製 Rounded M+ のフォントデータが、古い Adobe 製ソフト (Adobe Illustrator 7/8/9/10、Adobe Photoshop 5/5.5/6) が対応していない形式となっているためです。詳細は、伊藤ひろ氏によるブログ記事「Illustrator10 で最新 M+ フォントを使うには」にて解説されています。したがって、自家製 Rounded M+ はこれらの古いバージョンでは使用することはできません。

そこで、これらの古いバージョンのソフトでも使用できるように改変した「Limited 版」と名付けたフォントデータを別途公開しています。

ライセンスについて

Q. 無償で使えますか?

自家製 Rounded M+M+ FONT LICENCE という自由なライセンスのもとに公開されているフリーフォントです。個人・営利や利用形態にかかわらず、またフォントデータの再配布や複製、改変を伴うものであっても、 M+ FONT LICENCE の文面通り無償で自由に使用することができます。クレジットの表記などの必要条件や、用途や形態によって別途契約が必要になるなどの例外事項もありません。

Q. なぜ無償で自由に使えるのでしょうか?

自家製 Rounded M+ は、M+ OUTLINE FONTS を一括自動処理によって丸くしたフォントです。一文字単位で手をかけて制作されたものではありませんから、M+ OUTLINE FONTS の自由なライセンスを尊重しそのまま引き継いでいます。もとの M+ OUTLINE FONTS が無償で自由なライセンスである理由については、この書体をデザインされた森下浩司氏のインタビューをお読みください。

Q. 商用利用はできますか?

可 能です。以下のケースを含めた、いかなる用途や使用形態においても、金銭の授受や追加契約、クレジット表記や使用報告の義務などは一切発生しませ ん。このフォントが無保証で提供されているものであること、第二水準までの全ての漢字を含まない開発中の書体であることの二点のみご留意ください。

  • 商業印刷での使用
  • Web サイトでの利用 (制作請負を含む)
  • ゲームソフト、アーケードゲーム機、スマートフォンアプリ、モバイルコンテンツでの使用
  • デジタルサイネージへの使用
  • ストリーミング配信映像、商用放送、映像ソフト、映画などへの使用
  • 電子書籍への使用
  • ロゴの作成、および商標登録
  • Flash や PDF などへのエンベデッド (埋め込み)
  • サーバにインストールして不特定多数からの利用
  • 看板制作への利用
  • Web フォントサービスでの有償提供
  • 各種デジタルコンテンツへのフォントそのもの (改変したもの、全文字を画像化したものを含む) の組み込み、バンドル
  • ハードウェアへの搭載 etc...

ここで列挙した用途はあくまでも一部の例です。上記に含まれない用途であっても、同条件で利用することができます。

Q. フォントファイルを再配布・転載してもいいですか?

可能です。フォント単体での再配布のほか、ソフトウェアなどにバンドルしたり、組み込んだりすることもできます。

なお、Rounded M+ は今後漢字が増えたバージョンアップ版を公開していく予定なので、純粋に Web 上でのフォント単体の再配布が目的の転載ですと、古いバージョンをそのまま転載しつづけるよりも、随時新しいバージョンに更新していただくか、このサイト に直接案内していただいたほうが、利用者にとってより有益であるかと思います。この点に関しては、何かを制限するものではありませんが、最新バージョンの 頒布にご協力いただけますとありがたく思います。

Q. フォントファイルを改造して使用してもいいですか?

Rounded M+ のフォントファイルを改造することは問題ありません。それを配布したり、ソフトウェアに組み込んだりすることも可能です。ただし、ほかのフォントとマージ する場合は、必ずマージ対象フォントのライセンスや著作権に従って適切に取り扱ってください (ごく一部のフリーフォントを除いて、一般的に改造や改変は禁止されています)。

Q. このフォントが気に入ったので対価を支払いたいです。

ありがとうございます。しかし、自家製 Rounded M+ は、M+ OUTLINE FONTS を自動処理で改変したフォントに過ぎませんから、経緯にかかわらず、対価の支払いや、ご寄付のたぐいは一切辞退させていただきます。これは、このフォントを使った成果物やサービスなどから、フォントの利用者が顧客より対価を得る場合においても変わりません。